手紙の基本マナー
ここでは、封書とハガキの使い分けの目安や、便箋と封筒についてなど手紙についての基礎知識をはじめ、封筒の書き方や手紙の折り方入れ方など基本的なマナーについて解説しています。
● 手紙の基本マナーとポイント
・手紙は縦書きで
手紙を書く時は原則「縦書き」です。親しい間柄の相手に書くカジュアルな内容の手紙であれば、横書きでも構いませんが、形式的で改まった手紙を書く時は縦書きにしましょう。
手紙の基本構成である「前文」「主文」「末文」「後付け」に基づいて、読みやすく改行を加えながら書くようにします。
>>参考:手紙の基本構成
この時、ひとつの単語が次の行にまたいでいないか、相手やその関係者の名前などが行の一番下になっていないかなどを考慮しましょう。
・封書とハガキの使い分け
基本的に手紙などの封書は「正式」、ハガキは「略式」という位置づけがなされています。 下の表は手紙とハガキの使い分けの目安です。ただし、状況にもよりますので状況に応じて使い分けましょう。
<封書とハガキの使い分けの目安>
ハガキ |
・身内や親しい間柄でやり取りをする場合 ・送り状など宛名以外の人が読んでも差し支えない内容の場合 ・季節の挨拶(年賀状/暑中お見舞いなど) ・招待状/案内状/お礼状 ・転居や異動など近況報告 |
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封書 |
・謝罪や依頼、お断りなど改まった用件の場合 ・相手が自分より目上の場合 ・怪我や病気治療などの御見舞い ・手紙の内容を公にしたくない場合 ・結婚や出産などの慶事、お悔やみなどの弔事 |
・便箋と封筒について
<便箋の選び方>
改まった内容や目上の人に宛てて手紙を書く場合は、白色無地の便箋を選ぶのがルールです。明るい色や模様の入ったものは、親しい間柄の場合のみにしましょう。
<便箋の枚数のマナー>
便箋は、原則2枚以上書くのがマナー。緊急な用件などの場合を除いては、手紙は便箋1枚で終わらせてしまわないように気をつけます。
1枚で手紙を書き終えてしまった場合、かつては白紙の便箋を添えて2枚にするのがマナーとされていましたが、現在ではあまり重要視されていないようです。
2枚目に名前や日付だけを書くのもNG。内容が1枚目で収まりそうな時でも、できれば2~3行文章が続くように仕上げます。できれば、本文に少しでも文章を足して、2枚目にもかかるくらいに引きのばして書くようにします。
また、お悔やみの手紙は、不幸が「重なる」と言う事を避けるために1枚にまとめる場合もあります。
<封筒の選び方>
封筒も便箋と同様改まった内容の場合は、白色無地の封筒を選びましょう。
また、お悔やみの手紙などを書く場合、内側にもう1枚封筒が重なっているタイプの2重封筒は、「重なる」という意味を連想させるので避けるようにしましょう。
・手紙を出す時期/タイミング
贈答品の送り状やお礼状、お祝い事や弔事のお知らせやその返事など、手紙やハガキのやり取りで大事なのはそのタイミングです。時期を逃してしまうと、それ自体が失礼な行為となったり、相手に気持ちが伝わりにくくなるかもしれません。
また早すぎる送付もあらかじめ準備をしていたかのような印象を与えるかもしれません。手紙やハガキなどを送るときは、ベストタイミングを見計らって出すようにしましょう。
・筆記用具の選び方
手紙やハガキを書くのに適している筆記用具は、黒色の万年筆が代表的ですが、通常の水性ペンなどでも良いでしょう。
以前はボールペンは、適していないとされていましたが、インクの色が黒であれば現在では全く問題ありません。
しかし青色インクのボールペンは避けたほうが良いでしょう。またインク溜まりに気をつけます。
インクの色で最も一般的なものは、黒かブルーブラック。青色のインクは万年筆では問題ありません。
・誤字脱字に注意
誤字脱字は相手に対してとても失礼な行為。特に相手の名前の書き損じはもってのほかです。
手紙はなるべく下書きをし、書き上げたら読み直しをして間違いが無いか確認しましょう。間違いを見つけたら、面倒に感じますが書き直しをします。
改まった手紙なら、修正液を使うのは言語道断。二重線で消すのもマナー違反です。
・封筒の書き方
封筒やハガキの書き方にも、表書き/裏書、和封筒/洋封筒とそれぞれルールがあります。封筒も手紙と同様、受け取った相手が読みやすく、また不快にさせる事が無いようにマナーを守りたいものです。
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・手紙の折り方と入れ方
手紙の折り方と入れ方にも、決められたマナーが存在します。
手紙をただ無造作に封入をしては、どんなに心を込めて書いた手紙でも、相手にその気持ちが伝わりにくくなるかもしれません。
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