知っておきたい日常のマナー訪問マナー>客間でのマナー

客間でのマナー


客間に通されたら正式な挨拶を交わしたり、座布団に座ったり、出されたお茶やお菓子を頂くなど、その行動には様々なマナーが問われます。
また和室と洋室の違いでもそのマナーは微妙に変化していきますので、しっかりとその違いも把握しておく必要があります。

 

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● 客間が和室の場合のマナー

・和室での席次

客間に通されたら、先方に勧められた場所に座るようにします。
特に案内がなければ下座に座りましょう。誘導されない限り自ら上座に座るのはマナー違反です。
床の間のある和室の場合は、出入り口から一番離れた床の間に最も近い場所が上座となります。
その中でも、床柱を背にする位置が最上の上座にあたります。床の間がない部屋の場合には、入り口から最も遠い席が上座となります。また、庭園や美しい景色などがよく見える和室の場合は、それらがよく見通せる位置が上座となる場合があります。
ただし一般的に上座とされる場所でも、出入り口の近くである場合などは下座となる場合がありますので注意しましょう。
>>参考:席次のマナー

 

・座布団の使い方

<座布団に座る時の手順>

1
座布団の下座側に座る
2
両手を軽く握って座布団につける
3
正座の姿勢から両手で体を支えて、膝を滑らせ座布団の上に一旦乗る
4
そのまま座布団の中央あたりまで移動する
5
膝をそろえて背筋を伸ばして座る。手はももの上で重ねる

<座布団から立ち上がる時の手順>

1
体を一旦後ろにずらす
2
つま先を座布団から外して畳に一度つける
3
つま先を立て、かかとの上にお尻をのせる
4
座布団に膝をつきながら立ち上がる


<座布団使いのポイント>
・座布団の上で挨拶をするのはNGです。挨拶は必ず座布団を外してから。
・座布団を勝手に裏返ししたり、移動するのはマナー違反です。
・座布団に座ったり立ったりする際に、座布団を足で踏みつけないように気をつけましょう。
・足がしびれがきたら、我慢する必要はありません。しびれそうになる前にさりげなく足を崩すと良いでしょう。

 

・お茶の頂き方

<お茶を飲む手順>

1
左手を湯呑み茶碗に添える
2
右手で蓋を少しはずし、湯呑み茶碗の縁につけたまま右に90度程回す
3
蓋のしずくを内側に落とす
4
蓋を完全にはずして裏側に返し、左手を添えながら茶碗の右側に置く
5
お茶を飲んでしまったら、蓋は元通りに湯呑み茶碗にかぶせる

※お茶を出されても勝手に飲むのは好ましくありません。先方にすすめられてから飲みましょう。
ただし遠慮しすぎるのもお茶が冷めてしまいかえって失礼ですので、すすめられたら熱いうちに頂きましょう。

 

・お菓子の食べ方

お菓子を出されたら、左側から一口サイズに切って食べます。三角形のケーキなどは尖った方から切っていきましょう。
食べにくいときは、お皿を左手で胸の高さに持ち上げて頂いても構いません。

 

・和室での注意点

・和室の敷居や畳の縁(へり)を踏まない
和室の敷居や畳の縁(へり)は、特に家の中でも痛みやすい場所とされます。
部屋に通されたら、踏んだり座ったりしないように気をつけましょう。
・座布団に関する注意点
和室に通されたら、訪問先の方からすすめられるまで、座布団には勝手に座らないように気をつけましょう。出入口で挨拶を交わすなどした後に、先方からすすめられたら座るようにします。
また、座布団を踏んで歩いたり、座る前にその上に立ったりするのもNG行為です。

 

 

● 客間が洋室の場合のマナー

・洋室での席次

和室同様、特に案内がなければ下座に座りましょう。誘導されない限り、自ら上座に座るのは失礼です。
洋室では、出入口に最も離れている席が上座、最も近い席が下座となります。さらに長椅子がある場合はここが上座にあたり、一人掛けの椅子が下座となります。
ですのでこのルールに従うと、洋室では出入口から一番離れた長椅子が最も上座、出入口から最も近い一人掛けの椅子が最も下座という事になります。
挨拶やお土産を渡す際は椅子から一度立ち、相手に勧められてから椅子に着席します。
>>参考:席次のマナー

 

・洋室での注意点

洋室にあるテーブルの上には、バッグなどの荷物を置かないように気を付けましょう。
テーブルは基本的に飲み物や食べ物を置く場所です。荷物を置くのは失礼にあたりますし衛生的ではありません。
バッグなどの荷物は自分の足元の左側に置くか、小さな荷物であれば椅子の上でも構いません。お土産は自分の椅子の上に置きましょう。

 

 


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