アフタヌーンティーのマナー
アフタヌーンティーとは、イギリスで1840年頃に誕生した飲食のスタイル。
(参考:紅茶の歴史)
紅茶をメインに、お菓子や軽食を食べる「食事を兼ねた喫茶習慣」です。
また単純に食事をするだけではなく、社交の意味合いもあり、礼儀作法や知識、教養などが求められます。日本における「茶道」のようなものと考えて良いでしょう。
● アフタヌーンティーの種類
・ローティー(Low tea)/フルティー(Full Tea)
ローティー/フルティーは、紅茶の他に、きゅうりなどを挟んだ小ぶりのサンドイッチ、スコーン、ケーキ類、フルーツ等が出されます。ランチとディナーの合間の飲食といった意味合いがあります。
3段重ねのトレイ「ティースタンド」に乗せて供されるのが一般的。
小さなラウンジテーブルや低いテーブルで食べていたのが名前の由来とされます。
・ハイティー(High tea)/ミートティー(Meat tea)
ハイティーとは、一般的に夕方5時から6時頃の夕食前に、
肉料理や魚料理など本格的な食事や、サラダ、フルーツなどを、紅茶と共に楽しむスタイルのアフタヌーンティー。元々食事としての位置づけが強いため、ローティー(フルティー)よりさらに遅い時間に食べます。かつてイギリスでは、観劇などが終わった後に夕食を取っていた習慣があり、その前の早めの夕食としていたからです。
食事用の高いテーブルで供されることが「ハイティー」との名前の由来。事実上の夕食でもあるため、別名「ミートティー」とも呼ばれます。
● アフタヌーンティーのマナーとポイント
・紅茶のマナー
アフタヌーンティーの紅茶は、ソーサごと持って飲むのがマナーです。
これは本来、アフタヌーンティー仕様のテーブルが低めに設定されていた事から。
テーブルの高さが十分高かったら、カップだけを持ち上げてもOKです。カップを持つ時は、ハンドルに指を通さないように気をつけましょう。
・ティーフーズのマナー
「ティーフーズ」とは、アフタヌーンティーで出される軽食の事です。
このティーフーズにも食べる順序が決められており、基本的には「サンドイッチ→スコーン→スイーツ」の順番で頂きます。
ですので、ケーキを食べた後などに、再度サンドイッチを食べるのはNGですので気をつけましょう。
<サンドイッチの食べ方>
サンドイッチは、ひと口大に切られていれば、そのまま食べてもOKです。紙ナプキンなどが添えられていたり巻かれている時はそのまま手に持って食べましょう。
少し大きなめの場合はお皿に取って寝かせ、ナイフとフォークを使って食べます。
<スコーンの食べ方>
スコーンは、スプーンかナイフ、または手で横に割ります。ナイフとフォークで細かく切ったり丸ごと食べるのはマナー違反。
クロッテッドクリームやジャムがあればたっぷりつけて食べましょう。 ただし、一口で食べられる分だけ塗るのがルールです。
<ケーキの食べ方>
ケーキ類は三角形であれば尖っている方から一口づつ切って食べましょう。崩れやすいミルフィーユなどは横に倒して食べても大丈夫です。シュークリームは最初に半分に切ってから、端から食べやすい大きさに切って食べます。かじって食べるのはあまりスマートではありませんので気をつけましょう。