訪問マナーの基本
相手のお宅を訪問するという事は、貴重な時間を割いてもらうという事。たとえ親しい間柄であっても相手の都合を考慮する必要があります。その為、約束の取り付けなどしっかりとした事前の準備が必要となります。
また、初めての訪問であれば、玄関先での振る舞いはあなたの第一印象を決定づける大切なポイントでもあります。
ここでは、訪問の際の基本的なルールを紹介しています。
どんな状況でも困らないように、基本的な訪問マナーを身に付けておきましょう。
● 訪問の事前準備
・必ず事前に約束をしておく
相手のお宅に訪問する時は、必ず事前に連絡をしましょう。こちらの都合だけで、アポなしで突然お邪魔するのは大変失礼です。
相手の都合を考慮するためにも、あらかじめ約束を取り交わす事はとても大切です。
・訪問する時間帯を考慮する
訪問する日時は、なるべく先方の都合を優先させましょう。一般的な食事の時間帯、または早朝や夜間の訪問は避けるようにします。
午前中なら10:00~11:00、午後からは13:00~16:00がベスト。
ただし、特別なお祝いなどで食事に招待された場合などは、招待を受けた時間に訪問しましょう。
● 訪問時の基本ルール
・少し遅れて到着しよう
相手のお宅には、あえて約束の時間より5分程遅れて到着するのがおすすめです。
訪問当日は、先方も準備などで忙しいはずです。
約束の時間より早く到着すると、用意が整っていない場合は大変失礼です。
ただし、10分以上遅刻をしそうな時は連絡を必ず入れましょう。
・訪問先に到着したら
訪問先に到着したら、チャイムを押す前に帽子などは脱いでおきましょう。
コートの場合は、玄関に入る前にあらかじめ脱いでおくのが基本とされており、広く知れ渡るマナーですが、西洋式には、先方に案内をされてからコートを脱ぐのがルール。
迷ったらあらかじめ脱いでおく方が無難ですが、状況によりその作法は変わってきますので注意が必要です。
・玄関先でのマナーとポイント
<玄関での挨拶は簡潔に>
まず玄関に入ったら挨拶を交わしますが、ここでは簡単な挨拶で済ませておきます。
正式な挨拶は入室してから。玄関先でのだらだらとした挨拶はNGです。
<必ず正面を向いて靴を脱ぐ>
玄関は、必ず正面を向いてから上がるようにしましょう。
後ろ向きで靴を脱ぎながら上がるのはルール違反。また、靴を脱いだその足で、そのままスリッパに履きかえるのもNGですので気をつけます。
<靴をそろえる>
靴を脱いで玄関を上がったら、先方に背中を向けないように気をつけながら膝をついて座ります。そして、靴の向きを変えて、靴を揃えた状態で玄関の隅の方に置きましょう。
<素足にならない>
訪問先に素足のまま上がるのは不潔感を与え失礼な行為です。必ず、靴下かストッキングを着用しましょう。
・おいとま(退席)する時のマナー
正式なおいとまの挨拶は、訪問時と同様に玄関に向かう前に客室で交わします。
玄関先では、お借りしたスリッパの向きを変え揃えてから玄関の隅に置きましょう。
隅に置いた靴はそのまま履かず、中央に置き直してから履きます。
外に出たら、そのまま帰るのは見送りをしてくれている先方に失礼です。門外で、迎えていただいた気持ちを込めて一礼して立ち去ると丁寧でしょう。