知っておきたい日常のマナーテーブルマナー和食のマナー和食の種類>懐石料理

懐石料理


懐石料理とは、茶事や茶会の席で出される料理で、濃茶の前に軽く食べる食事の事。懐石料理の由来は、かつて禅寺の修行僧が厳しい修行の際、空腹と寒さをしのぐために懐に温石(おんじゃく)を入れて暖めていた事からとされます。
その後、茶の席の料理として茶道と共に発展した事から「茶懐石料理」とも呼ばれます。本来、懐石料理とは「本膳料理」を簡素にしたものであり、こだわりの旬の食材を楽しむものでした。

 

スポンサーリンク

 

懐石料理の献立は流派によって異なりますが「一汁三菜」が原則。季節感を大切にした素材を簡素な調理法で仕上げた料理が基本になっています。
本来はお茶の席で出されるものですが、さらに豪華に現代風にアレンジしたものを「懐石料理」と名づけて出す料理店もあります。

 

● 懐石料理の種類

 

茶懐石
懐石料理の基本。季節ごとの旬の味が盛り込まれています。
京懐石
かつて多くの食材が集まってきていた「京都」が発祥の懐石料理。茶懐石より豪華なもの。
懐石弁当
その名の通り懐石料理をお弁当にしたものです。
変わり懐石
お豆腐を使った懐石料理です。夏なら冷奴、冬なら湯豆腐が使われます。

 

 

● 懐石料理の献立例

 

ご飯/お吸い物
最初に、柔らかめに炊いたご飯とお味噌汁を頂きます。
お味噌汁は、時期により「赤味噌」か「白味噌」が選ばれます。季節の具材や豆腐などが使われます。
向付け
ご飯と吸い物の後に食べるものです。
代表的なものは、「刺身」「湯葉」「風呂吹き」「酢の物」「和え物」など。
また、向付けには季節感のある「菜の花」や「菊」「わらび」などが「あしらい」として使われます。
椀盛り
大振りの椀に入った季節の煮物。懐石料理ではメインディッシュにあたります。
春から夏にかけてはさっぱりとした塩味、秋から冬の時期は濃い目のしょうゆ味などがポピュラーです。
焼き物
魚介類を焼いたもの。淡白な白身魚がよく出されます。
強肴
炊き合わせや和え物などが1~2品程出されます。
箸洗い
「箸を清める」という意味の、白湯に近いお吸い物のこと。
昆布や塩で味付けをしたあっさり味なのが一般的。次に食べる「八寸」を引き立たせる役目もあります。
八寸
「海のもの」と「山のもの」2種類の酒の肴を盛り合わせたもの。
四角い入れ物に小さく添える事から、別名「余白の美」とも呼ばれています。
湯桶/香の物
お茶漬けと3~7種類の香の物(漬物)が出されます。
菓子/抹茶
季節のお菓子と抹茶が出されます。

 

 


スポンサーリンク